大人のやり直し英語はリーディングから。ひたすら読む。
英語を勉強するうえで、読む(リーディング)というのはすごく大事で、とくに大人になってからのやり直し学習では、「まずはリーディング」だと思っています。
なぜリーディングからなのか
語学の学習には、リーディング(読む)、リスニング(聴く)、スピーキング(話す)、ライティング(書く)がありますが、この四つの中でリーディングが一番簡単です。
スピーキング、ライティングについて
スピーキングやライティングは、頭の中に英文の引き出しがないとどうにもならないですよね。
引き出しがないのに英語で話そうしても、なにも思いつかなくて、結局、単語を並べるだけみたいなことになってしまいます。
ですから、スピーキングやライティングは後回しでいいと思っています。まずは引き出しをつくるところからです。
リスニングについて
リスニングは、最初のうちはそもそも全く聴き取れませんし、そのまま聴いていたらそのうち聴き取れるようになるかというと、ならないです。ただ聴いているだけでは、ずっとわからないままだと思います。
これが子供の場合ですと、英語が飛び交う環境で遊んでいるだけで、自然と耳から英語が入って、それが身になるということはあると思うんです。
でも、大人になってからでは無理ですね。耳が日本語の耳で固まってしまっているんですね。これはもう仕方のないことです。
リーディングについて
一方で、大人の場合、文章を読んで理解するということ自体は、そんなに難しいことではないですよね。少なくても耳で聴いて理解するよりもはるかに楽です。
文字になったものと、耳で聴いたものとで、聴いた方が理解できるという大人は、あまりいないと思うんですね。
逆に、子供にとっては、読むという作業はなかなか大変ですよね。
書いてある文字から頭の中でイメージをつくり理解するというのは、子供にとってはそれがたとえ日本語であっても難しいと思うんです。
それに、文字が並んでいるだけで刺激が少ないですから、飽きてしまうんですね。
その点、大人の場合、子供のようには飽きないですよね。
しかも、リーディングの場合、自分のペースで読めますし、わからない単語が出てきても、その都度辞書で調べるということができますからね。
なので、子供がリスニングやスピーキングから入るのはありだと思うんですが、少なくとも大人にとっては、リーディングから入るのがいいと思っています。
幸い、ネットの時代になって、英語の文章はいくらでも読めますよね。ですから、どんどん読んだらいいと思います。やはり、慣れることが大事なんで。
「習うより慣れろ」というじゃないですか。その通りだと思うんです。
どんな文章を読めばいいのか
じゃあ、どういう文章を読めばいいのか、ということなんですが、一番いいのは、自分に興味のあることです。
興味のあることって、何となくでも書いていることが分かるじゃないですか。アウトラインが分かっていれば理解しやすいですよね。
それに、ボキャブラリーもある程度わかりますよね。例えば、メイクに興味のある人は、ファンデーションとか、コンシーラーとか、アイシャドーとか、リップスティックとか、なじみがありますよね。
英語で書くと、
foundation, concealer, eye shadow, lipstick
ですが、例えば「メイクの仕方」といった文章は、こういう単語で成り立っているわけですから、何となくでも意味がつかめるんですね。
パソコンに興味のある人は、ハードディスクとか、グラフィックカードとか、メモリーとか、ブルートゥースとか、わかりますよね。
英語で書くと、
hard disk, graphic card, memory, bluetooth
ですが、パソコンに関する文章はこういう単語ばかりですから、理解しやすいんですね。
英字新聞について
よく、英字新聞を読んで、英語を覚えるというのがありますよね。ウォール・ストリート・ジャーナルとか、ニューヨーク・タイムズとか。
でも、難しいでしょ。嫌になると思うんです。
いや。政治に興味のある人はいいんです。メイクに興味のある人がそういう文章を読むと理解しやすいように、政治に興味のある人が英語学習に英字新聞を使うのはいいと思うんですね。
でも、日本の新聞も読まない人が、英字新聞を読んだところでわけが分からないと思うんです。日本語に訳したとしてもよくわからないですからね。英語のままでわかるわけがないんです。
だから、まずは自分に興味のあることをどんどん読むのが大事だと思います。
それが余裕でできるようになったら、見聞を広げる意味で英字新聞を読んだり、自分の専門外の文章を読んだりするのもいいかと思います。
ひたすら読む
とりあえずは、興味のあるジャンルの文章をどんどん読む。ひたすら読む。英語の文章を読むことが自然になるまで読む。これが大事です。
最初はゆっくり訳しながら読むのもいいと思います。でも、次第にじれったくなるんですね。
好きなことですから次が気になるんです。なので、速く読もうとするんですね。それがいいんです。
速く読もうとすると、いちいち訳すのが面倒になるんです。それで、訳さなくなるんです。何となくでも英文を英文のまま理解するようになるんです。それがいいんですね。
で、速く読めたところでリスニングをするといいです。びっくりするほど聴き取れるようになりますよ。
リスニングの難しさ
リスニングが難しいのは速いからなんですね。少なくともリーディングができる人は、言葉自体の意味が分からないということはないんです。
書き言葉より話し言葉の方が難しいということはないですからね。
話し言葉は速いんです。だから理解できないんです。
でも、速く読めれば、それも訳さずに速く読めれば、聴くのもそれだけ楽になるんです。
だから、速く読むということが大事で、飛ばし読みでもいいんです。というか、飛ばし読みで意味が分かるのが理想です。
それができればリスニングも簡単です。
「飛ばし読み」と「飛ばし聴き」
リスニングって、結局、飛ばし聴きなんです。日本語でもそうですけど、話し言葉を一から十まで聴いている人っていないですからね。
で、飛ばし聴きができるためには、飛ばし読みができることが大事なんです。飛ばし読みができないと、飛ばし聴きもできません。
飛ばし読みの方が簡単ですからね。こっちのペースで好きに飛ばせるわけですから。
なので、まずはリーディング。ひたすら読む。飛ばし読みでも意味が分かるくらいまで読む。
これが難なくできれば、リスニングもそんなに大変ではありません。
ライティングやスピーキングにしても、リーディングができるということは、すでにボキャブラリーとか、フレーズとか、引き出しはあるわけですから、あとはどう表現すればいいかってだけなんです。
なので、まずはリーディングです。
まとめ
リーディングの大切さ。わかっていただけましたでしょうか。
もちろん、英語学習にはいろいろなやり方がありますから、自分に合ったやり方でやるのがいいんですが、こういうやり方もあるということで、記憶にとどめておいていただければと思います。