可算名詞にも不可算名詞にもなる単語の例

英語には、数えられる名詞「可算名詞(countable noun)」と、数えられない名詞「不可算名詞(uncountable noun)」があります。

dog や pen は可算名詞ですし、water や furniture は不可算名詞です。

でも、中には、意味によって可算名詞にもなり、不可算名詞にもなり、というものがあります。

以下にいくつかの例を挙げましたので、ご覧ください。

room: 「部屋」という意味では可算名詞。「あき」「余地」「空間」という意味では不可算名詞。

hair: 「毛髪（全体）」は不可算名詞。「（一本一本の）毛」は可算名詞。

paper: 「紙」「紙幣」は不可算名詞。「新聞」「答案」「論文」は可算名詞。

iron: 「鉄」は不可算名詞。「アイロン」「（ゴルフの）アイアン」は可算名詞。

wood: 「木材」「材木」は不可算名詞。「（ゴルフの）ウッド」は可算名詞。「森（woods）」も可算名詞。

light: 「光」「明るさ」は不可算名詞。「ライト（光る物）」「信号」「灯台」は可算名詞。

work: 「仕事」「労働」は不可算名詞。「作品」は可算名詞。

satire: 「風刺」「皮肉」は不可算名詞。「風刺作品」は可算名詞。

production: 「生産」「制作」は不可算名詞。「制作物」は可算名詞。

kindness: 「親切」「優しさ」は不可算名詞。「親切な行為」は可算名詞。

beauty: 「美しさ」は不可算名詞。「美人」「美しいもの」は可算名詞。

danger: 「危険」は不可算名詞。「危険人物」「危険なもの」は可算名詞。

power: 「力」「権力」は不可算名詞。「権力者」「強国」「（何かの）権限」は可算名詞。

chicken: 「鶏肉」は不可算名詞。「鶏」「ひよこ」「臆病者」は可算名詞。

time:
"How much time do you need to ～ ?"
「～するのにどれだけの時間が必要ですか？」
のように、「時間の幅」を表す場合には不可算名詞。
ancient times （古代）のように、ある特定の時間を表す場合には可算名詞。それから、「一度」「二度」のように、頻度を表す場合も可算名詞。

depression: 「沈鬱」や「不況」は不可算名詞。「（ある特定の）不況期」を表す場合は可算名詞。「低気圧」も可算名詞。

silence: 「沈黙」「静けさ」は不可算名詞。「沈黙した時」を表す場合は可算名詞。

memory: 「記憶」は不可算名詞。「（過去の）思い出」は可算名詞。

vision: 「視力」「洞察力」は不可算名詞。「（将来の）ビジョン」は可算名詞。「幻」も可算名詞。

noise: 一般的な意味での「騒音」を表す場合には不可算名詞。特定の「騒音」を表す場合には可算名詞。

ground: 「土」「土地」「根拠」「立場」「分野」などは不可算名詞。「（特定の目的のために使われる）場所」「用地」は可算名詞。

water などの液体や powder などの粉状のものは、基本的には不可算名詞ですが、例えば、a bottle of water の bottle of を省略して、可算名詞として使うこともあります。

と、挙げてきましたが、ほかにもまだまだあります。

これらは、もちろん全部覚える必要はなくて、何となく「こういう使い方は可算名詞かな」「こういう使い方は不可算名詞っぽいな」というのを感じられればいいのかなと思います。わからないときには辞書で調べればいいことですからね。

ちなみに、辞書で単語の横に"C"と書いてあれば、Countable noun、つまり可算名詞ですし、"U"と書いてあれば、Uncountable noun で、不可算名詞です。

以上、可算名詞にもなり不可算名詞にもなる単語を見てきましたが、可算名詞か不可算名詞かを見分ける「感じ」をこの記事で少しでもつかんでくれれば幸いです。